2021年夏 新作入荷予定
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vol.2:計画は大失敗

前回の続編です。

総予算10万円で腹を括り、10万円以上の旅費をかけて渡泰するところからです。

計画は大失敗

渡泰前から、30の質問リストを作成するなど、意気込みは十分でした。

いざ、例の市場へ!タイ語をコピペしながら該当のTシャツ屋さんをネットで調べ、市場の中の住所を見つけていたのでそこに向かいました。

21区画の15番通り13…

しかし…目的のTシャツ屋さんは、見当たりませんでした。テナントであの日たまたま入っていたのです。他の店に聞き回りもしましたが辿り着けません。

instagramでDMしたのですが返ってきません。旅費10万円と3日間、希望や期待感、準備した資料が「無駄」の一言で終わると確信した瞬間でした。計画は大失敗。

「そもそも出会ったときに連絡先を聞けばよかった。」

「タイにくる前にDMを送っておけばよかった。」

「目的が達成できないのであれば意味がない。」

機会を逃したことや準備不足に対する自己嫌悪でドッと疲労が出ました。

不甲斐ない怒りと虚無感で落ち込んでしまい、不貞腐れてそれから一言も発しません。

妻はそんな私も連れ回しますので、負のオーラを纏いながら静かについて行きました。

仕入品でいっぱいにするつもりだったスーツケースを空のまま宿に持ち帰り、うんざりしていました。

徐々に諦めがつくようになってきて、お腹も空いたのでご飯を食べに近くのデパートへ行きました。なんとなくエレベーターを使わずにエスカレータで、8階にあるフードコートへ。

妻がエスカレータから1階で衣服のセールがやっているのを発見していたらしく、食後、期待しないまま向かいました。

今回も8階から1階まで、エスカレータで目指しました。4階まで降り、ふと左をみたらTシャツを着たマネキンが目に入りました。

なんとなく上品さがあって、例のTシャツ屋さんに似ていました。下りエスカレータに乗りかけた妻を呼び止め、入店しました。中には親子に見える2人の女性スタッフがいました。

マネキンが着ていたTシャツはこちらです。

「…!」

みるみる光が戻ってきた感覚でした。中に入るとイメージに近いTシャツがありました。いくつか手に取りつつ、どれを何枚買おう、とキョロキョロしていたら、搬入の男性らしき人が出来立てのTシャツをさらに運んできました。

まだ気が弱まっていた私に妻がこの機を逃さんという意気込みで、連絡先を聞いた方がいい。と言ってくれ、すかさずGoogle翻訳に日本語を打ち込み、タイ語を作成してくれました。

なんとなく恐怖も感じていました。

背中を押されつつ、日本からきたこと、あなたのTシャツが好きだということ、日本で販売したいということ、そして、連絡先を教えて欲しいという旨を伝えるべく、スマホの画面をレジの女性に見せました。

すると、なぜか搬入の男性に声をかけ、何かを話しました。

実は、その搬入の男性こそがTシャツのデザイナーであり、ショップのオーナーだったのです。名前はBanque(バンク)。普段はショップにこないけど、たまたまその日その時に搬入できていたのです。

そして、翻訳したタイ語と簡単な英語でメールアドレスとLINEの連絡先を頂戴することができました。さらに、彼はTシャツ工場ももっていて、デザインを送ればTシャツを作ることも可能だというのです。もちろんデザインの相談も可能です。

ゆくゆくはオリジナルデザインも作りたいと考えていて質問リストにもメーカーを聞く準備がありました。それがBanqueとの出会いでまるっと全部、叶えられる道が開けたのです。思わずその場で飛び跳ねて小躍りしましたが、その刹那、妻が「後にして」と制止しました。

その後、10枚ほど購入し、お会計を済ませ、レシートをしっかりと渡されました。去る間際、溢れる喜びでちょっと泣きそうになりながら握手をさせてもらったら笑われました。

Tシャツ屋さん、はじめました。

日本に帰った後、写真を取ったり、タグを作成したり、縫い付けたり、梱包材の準備をするなど諸々を整え、2019年7月、ひっそりとオープンすることができました。

たまたまタイでTシャツに出会って、ふと日本で売ってみようと思いつきました。

期待を胸に赴いた心当たりの場所には跡形もなく、一度は完全に心が折れて諦めました。

しかし、これも含めていろいろな条件が揃ってBanqueに出会うことができました。

5万円をケチらず妻を連れて行き、
市場で見つけられず時間をかけて探し回って、
遠回りなのにエスカレータでいく妻についていき、
よそ見をしていたらマネキンがTシャツを着ていました。

こういった妙な奇跡の連鎖によってTsTshirtsはカタチになりました。

そして、2020年6月、本格化ということで、Banqueから64枚を買ってSNSで周知して販売開始へといたりました。

さらに、初めに気に入った例のTシャツ屋さんのinstagramにいいデザインが投稿されていたので反応したところ、1年越しで連絡をいただけました。今年(2020年)はコロナの影響で仕入れを断念しましたが、2021年は手配します。

これからのこと

相変わらずオシャレスキルは毛頭ないですし、今や生え際がベジータなのですが、だからこそ珍しい価値提案になって妙味を出せたらと思っています。(生え際は関係ない)

コツコツやって参りますので、よろしくお願いいたします。

 

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